水木先生


今日の『朝日新聞』「折々のことば」に水木先生の言葉が紹介されていました。

水木先生もわたしに多大な影響を与えた人です。
自分の好きなことをトコトン愛し、軍隊で上官に殴られても自分のペースを守ってやりたいことをやり続けた先生。
そんな風なので、どこの学校に行っても、どこに就職しても「こいつはダメだ」のレッテルを貼られて退学やクビの連続。 
貧乏を極め、『ゲゲゲの鬼太郎』でブレイクしたのは40歳を過ぎてからです。
それ以降も仕事をしまくりながら、80代まで妖怪を探す旅を続けられました。
先生は飄々としていて、事実とは反対のことを言うトリックスター的なところがありますが、実は学者並に博学な方でもあります。

わたしも学校の先生にシバかれたり、ダメ人間の烙印を押されたりして生きてきた人間なので(素晴らしい大人に恵まれた一方で、そういう経験もあります。周りに大らかな大人がいてくれたおかげで、「別にこの人に悪く言われてもいいや」と思えた)、水木先生の作品や生き方は、長年わたしの中で手本のようになっています。

従軍時に隊員が全滅するような攻撃を受け、命からがら脱出して別の隊にたどり着いた時、水木先生は「なぜ生き残った。生きていることを恥ずかしいと思わないのか!」と自決を命令されます。
それでも先生は自決しませんでした。
仲間が戦火に倒れるのを見て、〇ねと命令されても歯向った経験があるからこそ(他の方々は自決された)、先生の生に対する執着はとても強く、眠ること、食べることを含め、亡くなるまで生を思い切り満喫されたのではないかと思います。

そんな水木先生の生き様や価値観は、主に『ゲゲゲ』以外の作品でわかりやすく表れています。
先生が最も大きな影響を受けた〝のんのんばあ” が、世間的には蔑まれかねない人で、水木先生が書かれる漫画の登場人物も、いわゆる世間で尊敬されるような人でないところが、生全般に対するフラットな目線と、愛や敬意を感じて心にしみるのかもしれません。

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