ハイヒールさん

 
写真:Ben Wicks、出典:Unsplash

バイト先に、一目で「この人は頭がいい。信用できる」と思った人が2人います。
その内1人は素のわたしを見抜き、ずっと親切にしてくれている人(「どうせ彼女には何も隠せない」とあきらめて心を開き、終業後に駐車場までの数メートルを一緒に踊りながら歩くことも)。
もう1人とは、先日初めて個人的なことを話す機会がありました。

前々から、全盛期のレディ・ガガ風の派手な見た目に反して、「この人は職場で1番古風かつマトモそうだ」とは思っていましたが、やっぱりおばあさまに育てられたそう。
お母さまはその人が小さい頃からおらず、途中まで育ててくれたお父さまも亡くなって、おばあさまもおじいさまも他界されたとのこと。
どうりでお仏壇に手を合わすことはキッチリやっていそうな雰囲気が出ているはずです。
バツ1で、27歳になるという子どもさんは自分で育てていないと言っていたので、元旦那さんが引き取られたのかもしれません。
彼氏の仕事の都合で、数年前にわたしの住む地域に引っ越してきたようです。
その彼女が、普段は40代後半になっても高さ15センチのハイヒールを履いているというエピソードがとても印象的でした。

本当は、ハイヒールを履くのがつらい。
足が痛くて、とても外出を楽しめる状態ではないのに、「ハイヒールを履いた方が、痩せて、脚が長く見えるでしょう?」と言うのです。

どうやら彼女は、長年一緒にいる恋人から離れて独立したい様子。
でも、日本中どこに行っても知り合いや家族はおらず、どこでどんな風に住めばいいかもわからないため、恋人から離れたくても離れられないと言う。
これは完全な推測ですが、DVの匂いが。。。
もしかして、ずっと彼氏のためにハイヒールを履いている??

これまでのわたしの人生にも彼女のような人が何人かいましたが、誰にも依存せずにすむ生活に切り替えるのは至難の業。
たとえ彼氏から離れられたとしても、1人の時間を過ごす彼女が心配です。
だったらクソ野郎でも誰かと一緒にいる方がいいのだろうか。。。

もちろんわたしは下手なことを言えず、「自分はずっと一人暮らしですが、女一人でも生きていけます。ただ、こういう所で働いていたら人並みの生活は難しいですね。自由をとるか、相手の背中にアッカンベーをしながらも、経済的に少し楽な暮らしをとるかの、どっちかです」と言って会話を終えました。

本当は、一緒にいたくない人から離れても、ある程度余裕のある暮らしができればベスト。
でも40代後半で1回も一人暮らしをしたことのない人が、頼れる人もなく自立した生活をするのは結構難しいとも思う。

彼女の性格からして介護系の仕事が向いているような気がするけれど、これまでにもたくさんの人を見送ってきた彼女が、これ以上人の死に近い仕事をするのも酷な気がする。

外出しても、足が痛くて休憩ばかり。
それでもハイヒールを履き続ける彼女が切なくて、応援することしかできない。

彼女のような人を何度か家に受け入れたことがあるけど、みんなクソ野郎のところに戻って行くんだよな。
その後、彼女たちはどうなったんだろう。

昨日から通勤時の靴をビーサンに変えたわたしは(会社の手前で普通の靴に履き替えてます)、楽しんで、ではなく無理してハイヒールを履き続ける人のことが頭から離れません。

コメント

  1. ハイヒール、私も好きですが体重と加齢で年々キツく感じてます笑

    1人で暮らすという決断はなかなか難しいのかもしれません。知人の中にも散々暴力を振るわれ、離れるチャンスは幾度となくあったのに、結局夫の元に。本人が決めたことなのでそれが正解なのだと思います。

    ハイヒールは女性らしさでしょうか。その人の失いたくない象徴の1つなのか。
    痛みに耐えるのは好きを否定したくないからか。考えさせられます。
    彼女が1人でも生きられる強さを手に入れたらいいなと思います。

    もり子さん、ビーサンとはなんだか健康的。私も最近はぺたんこ靴ばかりで底も薄いので地面感じながら歩いてます笑

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    1. 地面を感じながら歩くのは超いいよ! 今もり子は絶賛足鍛え中なのでビーサンなの(笑)。
      2万円ぐらいする有名なサンダルもあるけど、足の強い山岳民族とかはそんな物を履いてないじゃない? だから彼らが履いているような100円のビーサンでも十分事は足りるのではないかと。今は足の着地部分の皮が3回向けて強くなっているところ(タコ化中)です。

      続きは今日の投稿で。


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