『ハイジ』、とてもよかったです

写真:Jacques Dillies、出典:Unsplash

昨日、一気に『ハイジ』を読み切りました。
素晴らしい世界観で、何度も読み返したくなる本です。

中でも、アルムの山にきたばかりのハイジが牧場で見た夕方の景色に感動し、どうして何もかもが真っ赤になったのかを聞いたときの、おじいさんの回答が心に残りました。

「それは・・・・・・太陽の仕業なのだ。山に向かって、おやすみ、というときに、いちばんきれいな光を投げかけていくのだ。そして明日またくるからわすれないで、といっているのだよ」(『ハイジ 1』ヨハンナ・ジュピーリ、若松宣子訳、偕成社、2014年、p.67)

すべてのものに対して平等に、太陽は毎日顔を出し、「おはよう!」と言って世界を照らし、「また明日ね!」と言って特に印象的な景色を見せてくれるとは、なんとすてきな解釈でしょう。

そしてクララがアルムに来て、初めて星を見ながら寝るときに、ハイジはこう言うのです。

「星たちが、どうしてあんなにうれしそうに、まばたきしているか、知ってる? ・・・・・・それはね、神さまが、なにもかも人間のためにきちんとととのえるから、心配しなくていいんだよ、なにもかもうまくいくから安心しなさいって、いっていて、それを星は見ているからなの。それで星たちはよろこんでいるの」
(『ハイジ 2』ヨハンナ・ジュピーリ、若松宣子訳、偕成社、2014年、p.124)

最初は世界のことをなにも知らなかったハイジがフランクフルトで悲しい経験を乗り越え、山にもどってきたときは世界の解釈を誰かに話す側になっていることで彼女の成長を顕在化するという構成が絶妙だと思いました。

やっぱり名作と言われる本は、その名にたがわない魅力を備えているんですね。

本当に素晴らしい物語でした。

コメント

人気の投稿