インパーフェクトな美しさ

 
写真:Mona Eendra 出典:Unsplash

遅ればせながら、今朝の新聞で火野正平さんの訃報を知りました。

わたしにとって火野さんは、放浪者の風貌で自転車にまたがる魅力的なお方のイメージ。
ブラリブラリと自転車をこいでいたり、坂道の途中でゼーゼーいいながら立ち止まっていたり、このご時世に(とはいえ少し前の話だけれど)「ここ、タバコ吸えますか?」と言いながら飲食店に入っていく様子がNHKで放送されていることもシュールで好きでした。
何もない所で地べたに腰を下ろし、子どものような無邪気さで近くにある物を楽しんだり、どこでも誰にでも気さくに話しかける姿は愛さずにいられない。
日頃から、なぜか欠点のある人に心引かれる自分は、火野さんのような方をテレビ番組を通して見るだけでもしあわせでした。

ツルっとしていていい香りがし、品行方正で間違いを起こさない〝完璧〟に見える人がよしとされているような今の時代、火野さんのようにクシャっとしていて体臭まで感じられるような、手触りと体温の感じられる人は減っているのではないでしょうか。

パーフェクトにはパーフェクトなりのよさがあるけれど、わたしは欠点のある人が好き。
それが個性であり人柄、風情や深みなのではないと、火野さんの訃報を知ってしみじみ感じている朝です。
つくづく魅力的な人でしたね~。
お年を召されても、最後までカッコイイ人でした。

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