荷物
今から70年ほど前に、アメリカのアパラチアン・トレイルを1人で完歩した初の女性、
通称〝グランマ・ゲイトウッド〟はハイキング経験ゼロの67歳のおばあさんでした。
自分で縫ったズタ袋に、毛布とカッパ、テント代わりのシャワーカーテンを入れて、
普通のスニーカーで約3500キロ歩いた。
わたしのテント泊装備は、水、食料込で大体10キロ~15キロ。
もっと軽くならんかと、いつも思います。
だけど自分にとって必要最低限の衣食住は、削りに削ってもこのぐらいになるようです。
雨、風、寒さ、虫をもろともせず、水や食べ物も我慢できる人は、この半分の重量で山を歩いています。
荷物が軽いということは、それだけ速く進めるので、同じ時間でも長い距離を歩ける。
大きくて重い荷物を担げる人をカッコイイと思いつつ、少ない荷物で軽快に歩ける人を羨望の眼差しで見ています。
そもそも持ち物は、その持ち主をよく表わしているのではないでしょうか。
街中だとお金で解決できる分、荷物を少なくすることができますが、山に入ると(山小屋などのある所をのぞき)お金は何の役にも立ちません。
その場にある物を有効活用する知識や、危険・不快を乗りこえる技術、精神力、体力を含め、自分の持っているものがすべてです。
自分の頭と体で対処できない分が「荷物」というかたちで表れます。
いわば荷物の重量は、お金が通用しない場所で自分が生存するために必要不可欠な物の重量なのです。
となると、がんばって担がねばならぬ。
ゲイトウッドおばあちゃんのように、身近にある少しの物だけで歩ける人はすごい。
でも、わたしは専用に作られた10~15キロの物が必要なんだもの。
「15キロぐらいでガタガタ言うなよ」と一蹴されそうですが、ひ弱なわたしは今日もイヤだな~と思いながら歩荷トレします。
仕方ないもんな~。
やるならやるしかね~。

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