新芽
写真:Nora Jane Long 出典:Unsplash
繁忙期のバイト先には、短期の派遣社員さんがたくさん来てうれしいです。
人手が増えるのはもちろんのこと、彼らから出る新鮮な波長がわたしは大好き。
先日は、おぉぉっ!!と少し感動することがありました。
短期助っ人の中に、おそらく意地悪じいさんの策略で〝何にもできないダメなヤツ〟のレッテルを貼られている20代前半ぐらいの男の子がいます。
だけど「短期で来てるんだから、何も知らなくて当たり前じゃない?」「若いから年上の人たちに遠慮してるだけだよ」と思っていたわたしは普通に仕事を教えて普通に接していました。
すると先日、必死にラインを回そうと奮闘しているわたしの側に、その男の子が。
何と隣のラインをまわしながら、一瞬の隙を見計らってわたしの仕事を手伝ってくれているではありませんか!
あまり物も言わず、自分からは動かない子が、頼んでもいないのに手伝ってくれるなんて、やっぱりこの子は遠慮していたのだと思いました。
わたしは思わず、「おぉぉっ! 自分やるじゃん!! メッチャ助かる! ありがとう!!!」とタメ口で感謝。
その子はわたしをチラッと見ただけで何も言いませんでしたが、その日以降、他の人の仕事も手伝うようになりました。
すると意地悪じいさんに虐げられてきた別の男の子も、黙ってわたしの仕事を手伝ってくれくれるように。
同年代の短期派遣社員の子が動いたのを見て、彼も勇気を出して積極的に動くようになったのかもしれません。
まわりの人から「コイツはダメだ」と思われている中で主体的に動くのは勇気のいることです。
わたしは彼が入社した頃から、本当はすごく賢い子だと目をつけていたので、彼を信じていてよかったと心から思いました。
こういう化学反応が生まれるから、新しい人に接するのはおもしろい。
もちろん短期で来ても、即座に職場の空気を察知して、悪い方に同化する人もいます。
だけどみんながみんな、そうというわけではないし、おかしいと思うことを、自然に「これでいいんですか?」とつぶやく人がいるだけで、わたしの心も救われる。
そう感じるのは、自分だけではないのだと。
やることは鬼のようにある繁忙期のバイト先ですが、目立たないところでチラホラと新鮮な芽が芽吹いている。
この感覚が、たまらなく好き。
短期派遣社員の人たちがいるのは、あと1週間ぐらいでしょうか。
彼らが新しい風を吹き込み、芽吹いた新芽が育ち続ければいいけれど、そこまで高望みはしません。
新芽を見るだけでも、わたしの心は晴れやかです。

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