圧巻

 
昨日、あるポッドキャストで『アドレセンス』というドラマの存在を知り、全話を一気に観ました。
名前を聞いたこともない作品だったため、予告編動画を観て初めてNetflix制作のイギリスのドラマだと知ったほど予備知識ゼロの状態。
これが、ものすごくよくできた作品でした。
(ここからはネタバレを含むため、『アドレセンス』を観るかもしれない人は、ここで読むのをやめてください)

出典:Netflix Japan

まず、第一話の冒頭から異常な緊張感と没入感のある映像で、「もしや? でもまさかね。。。」と思いながら時々巻き戻して見ていると、完全に一台のカメラで撮影しています。
目から入ってくる情報源が単一かつシームレスなので、まるで自分がその場にいるような臨場感です。
各話約1時間分を一息に撮影しているカメラマンもすごいけど、演劇方式で同時に演技をし続けている俳優陣もすごい。
おそらくこの一発勝負の緊張感ゆえ、作品全体に息をのむほど張りつめた空気が生まれ、視聴者はドラマの世界にグングン引きこまれていきます。
中にはどうやって撮影したのかわからないシーンがあり、その「どうやって(撮影したの)??」とあっけにとられる映像が、「なぜ(主人公はこのような事件を起こすにいたったのか)」という呆然自失感とシンクロして、観る者に強い印象を残します。

時々現実の世界でも、強いショック状態の時はまわりの音が水中で聞いているように聞こえますが、それを再現した音響演出も巧みです。
音楽の使い方もリアル。
それぞれの音の配置(どのくらい前に出ているか、どこから出ているか)をあとで振り返ると、思わずうならされます。

このドラマが扱うテーマ自体、非常に今風で、実にさまざまなことを考えさせてくれます。
常日頃、「どうして今の人(特に若い子)は本音が見えにくいのだ?」「何を考えているのだ?」「どうしてそういう行動をとるのだ?」という疑問を抱いていた自分にとって、かなりたくさんのヒントを与えてくれる作品でもありました。
観て楽しいドラマではないけれど、今という時代やさまざまな社会問題を理解する一助にはなると思います。
その圧巻の作りを体感するだけでも観る価値のある作品です。

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